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東京高等裁判所 昭和57年(ネ)1933号 判決 1984年6月28日

控訴人

東京管財株式会社

右代表者

杉本恒雄

右訴訟代理人

美村貞夫

高橋民二郎

土橋頼光

被控訴人

笠原剛

外五名

以上六名訴訟代理人

相原英俊

主文

一  原判決を次のとおり変更する。

1  控訴人の昭和五五年五月二六日の定時株主総会における別紙目録一の決議は存在しないことを確認する。

2  被控訴人らの本訴請求中、控訴人の昭和五五年六月三〇日の臨時株主総会における別紙目録五、六の各決議に基づいて実行され、同年八月四日に変更登記された資本減少、株式併合の無効確認を求める部分を棄却する。

3  被控訴人らのその余の訴えをいずれも却下する。

二  訴訟費用は、第一、二審を通じ、これを五分し、その一を控訴人の、その余を被控訴人らの負担とする。

事実

控訴代理人は、「原判決を取り消す。被控訴人らの請求を棄却する。訴訟費用は、被控訴人らの負担とする。」との判決を求め、被控訴代理人は、控訴棄却の判決を求めた。

当事者双方の主張並びに証拠の関係は、次のとおり付加、訂正するほか、原判決の事実摘示と同一であるから、これを引用する。

一  主張

(控訴人)

1  控訴人の昭和五五年五月二六日、同年六月一二日、同月三〇日の各株主総会については、被控訴人らを除く株主に対し、口頭による招集通知がなされていた。

2  控訴人の株主であつた藤岡康子(持株数五〇〇株)、八倉巻久(同一〇〇〇株)、村山稔(同四〇〇株)、田中秀明(同四〇〇株)、川口幸一(同一〇〇株)、天野正男(同一〇〇〇株)、野波楠幸(同四〇〇株)、田上弘(同二〇〇株)の八名(以下「藤岡ら八名」という。)は、昭和五五年六月一二日以前に控訴人の代表取締役である武藤弘一(以下「武藤」という。)と右各持株(合計四〇〇〇株)を武藤に譲渡する旨の売買契約ないしその予約を締結していた。よつて、昭和五五年六月一二日開かれた控訴人の臨時株主総会当時、右株式の実質上の所有者は武藤であつたので、武藤が右株主総会に藤岡ら八名の代理人として出席したものであり、このような場合の株主総会招集通知は、武藤に対しなされることをもつて足りると解すべきである。

3  本訴は、控訴人のかつての代表取締役で、その経営不振の責任をとつて退任し、持株全部を手離した長坂保(以下「長坂」という。)の意を受け、長坂と左記のとおり密接な関係を有する被控訴人らが控訴人に対するいやがらせとして提起したもので、株主権の濫用である。

(一) 被控訴人田中豊一の被承継人田中鍵次は長坂の妻シズ子の兄、被控訴人田中トリは鍵次の妻、被控訴人田中豊一は鍵次の長男であり、その関係で、田中鍵次は、昭和五〇年五月二八日まで控訴人の取締役、その後は昭和五四年五月二五日まで監査役であつた。

(二) 被控訴人斎藤影慶は、その妻がシズ子の姪で、その関係から昭和五二年二月まで控訴人の取締役であつた。

被控訴人斎藤博子は被控訴人斎藤彰慶の妻である。

(三) 被控訴人笠原剛は、長坂の親戚で、長坂が以前に経営していた家庭ポンプ販売株式会社にも勤務し、その関係から昭和四〇年八月一四日から昭和五二年七月三日まで控訴人の取締役であつた。

被控訴人笠原周一は、被控訴人笠原剛の父である。

(四) なお、控訴人は、長坂、田中鍵次、被控訴人笠原剛、同斎藤彰慶らがその取締役として控訴人の経営に当つていた期間を含め、かつて一度も株主総会招集通知を書面で行つたことはなく、長坂らは、そのことを熟知していながら、かつて自らも行わなかつた書面による株主総会招集通知の欠除を取り上げ、本件各株主総会の不存在を主張しているものである。

4  仮に、控訴人の昭和五五年六月一二日の臨時株主総会招集手続に瑕疵があり、杉本恒雄(以下「杉本」という。)の取締役選任がその効力を欠くことになるとしても、杉本は、右株主総会後の取締役会において代表取締役に選任され、その旨の登記を経たものであるから、このような代表取締役により招集された控訴人の昭和五五年六月三〇日の株主総会は、その余の違法がない限り、完全に有効であり、従つて、右株主総会における五、六の決議従つて右決議に基く資本の減少、株式の併合は、右事由によりその効力が左右されるものではない。

5  被控訴人斎藤彰慶及び斎藤博子は、控訴人の昭和五六年六月三〇日の臨時株主総会に出席して意見を述べ、本件五、六の決議に賛成し、右決議の結果資本減少となり、株式併合となつた後、新たに発行された新株券を昭和五六年五月二九日受領しているから、右被控訴人らが右決議の効力を争うのは、禁反言の原則、信義則に反し、許されない。

6  控訴人の昭和五五年五月二六日の定時株主総会で選任された取締役軍司嶽吉、同藤田尚司及び監査役紙本芳樹と昭和五五年六月一二日の臨時株主総会で選任された取締役杉本恒雄は、いずれも昭和五六年五月二七日辞任し、改めて代表取締役武藤弘一が招集し、同日開催された臨時株主総会において、杉本恒雄、軍司嶽吉、藤田尚司が武藤弘一とともに取締役に、紙本芳樹が監査役にそれぞれ選任された(その後、軍司嶽吉は昭和五七年四月二〇日、藤田尚司は昭和五七年四月二二日、いずれも取締役を辞任している。)。

従つて、仮に昭和五五年五月二六日及び昭和五五年六月一二日の各株主総会における取締役及び監査役の選任決議に瑕疵があるとしても、右辞任の結果、その効力を争う本件決議不存在確認の訴えは、訴えの利益を欠くに至つたものである。

7  被控訴人田中豊一の後記相続関係は争わない。

(被控訴人)

1  控訴人主張の長坂と被控訴人ら(及び田中鍵次)との間及び右被控訴人ら間の身分関係、控訴人の昭和五五年五月二六日の定時株主総会で取締役に選任された軍司嶽吉、同藤田尚司、監査役に選任された紙本芳樹、昭和五五年六月一二日の臨時株主総会で取締役に選任された杉本恒雄が昭和五六年五月二七日いずれも辞任し、その後任者が選任され、その旨の登記がなされたことは認めるが、その余の主張はすべて争う。

2  株主総会の招集通知は、会日より二週間前に、会議の目的たる事項を記載した書面を発することにより、全株主に対してなすことを商法は要求している(第二三二条第一、二項)のであつて、口頭による招集通知は、違法であるのみならず、本件の場合には、極く限られた一部の株主に対してのみ口頭の通知がなされているに過ぎないのであるから、その結果開かれた株主総会の決議には重大な瑕疵があり、法律上とうてい存在するものとは認められない。

3  控訴人は、仮に杉本の取締役選任決議がその効力を欠くものであつたとしても、杉本は、その後の取締役会で代表取締役に選任され、その旨の登記もなされているから、杉本が代表取締役として招集した控訴人の昭和五五年六月三〇日の臨時株主総会における本件五・六の決議は有効に存在し、従つてこれに基づく本件資本の減少、株式の併合は有効であると主張するが、取締役選任決議がその効力を欠くときは、その者が代表取締役として招集した株主総会は不存在であり、仮にその不存在の主張が外形的事実を信頼した善意の第三者との関係で制限されることがあるとしても、その法理は、株主に対する関係では適用されるべきものではないから、右主張は失当である。

4  控訴人の昭和五五年五月二六日の定時株主総会で取締役に選任された軍司嶽吉、同藤田尚司、監査役に選任された紙本芳樹と、昭和五五年六月一二日の臨時株主総会で取締役に選任された杉本恒雄が昭和五六年五月二六日いずれも辞任し、その後任者も選任されて、その旨の登記がなされてはいるが、右取締役らの選任自体が無効である以上、右取締役らが選任後退任までの間に職務としてなした行為や計算書類の承認等はいずれも無効であり、その結果が株主としての被控訴人らの権利義務に影響を与えることは明らかであるから、右各選任決議の不存在確認を求める本訴は、依然確認の利益が存在するものである。

5  第一審原告田中鍵次は昭和五六年一二月四日死亡し、その所有株式は相続により被控訴人田中豊一が取得した。

二  訂正

第三丁裏末行の「株式」を「株数(六の決議による株式の併合前においてはその各二〇倍相当株。ただし、被控訴人斎藤彰慶は二〇〇〇株)」に改める。

三  証拠<省略>

理由

一控訴人が昭和五五年五月二六日定時株主総会を開催し、三の決議を、同年六月一二日臨時株主総会を開催し、四の決議をそれぞれしたとして、その旨の登記をしたことは、当事者間に争いがない。

被控訴人らは控訴人の株主として、右各株主総会は、その招集手続に著しい瑕疵があつたとして、右各決議がいずれも存在しないことの確認を求めているが、取締役の任期は二年を超えることを得ず(商法第二五六条第一項)、監査役の任期も就任後二年内の最終の決算期に関する定時総会の終結の時まで(同法第二七三条第一項)と定められているから、右各決議により選任された取締役又は監査役の任期は既に終了しているのみならず、昭和五五年五月二六日の株主総会で取締役に選任された軍司嶽吉、藤田尚司、監査役に選任された紙本芳樹、同年六月一二日の株主総会で取締役に選任された杉本恒雄は、いずれも昭和五六年五月二六日辞任し、その旨の登記もなされ、その後任者が選任されて、その旨の登記がなされていることは、当事者間に争いがない。

以上によれば、今後、右各選任決議を基礎として諸種の法律関係が形成される余地はないので、右各決議の不存在確認を求める請求は、既にその確認の利益が失われているから、これを却下すべきものである。

もつとも被控訴人は、取締役や監査役の選任決議が不存在であれば、右選任決議後、現実に右取締役や監査役がその職務を離れるまでの間になされた行為や決算書類の承認等はすべて瑕疵を帯びることになるから、右決議に基づく取締役や監査役が辞任又は退任しても、なお右決議の不存在確認を求める訴えは訴えの利益を有すると主張するが、仮に取締役や監査役の選任決議の不存在確認の判決が確定しても、これにより直ちにこれらの取締役等が在任中に行つた行為や、決算書類の承認がその効力を有しないことになるのではなく、その効力を争うためには、別に訴訟を提起する等の方法によることが必要であり、又本訴における控訴人の昭和五五年六月三〇日の臨時株主総会における五、六の各決議に基づいて実行され同年八月四日に変更登記のされた資本減少、株式併合の無効確認請求は、右株主総会を代表取締役として招集した杉本の昭和五五年六月一二日の臨時株主総会における選任決議の不存在であることを前提とするものではあるけれども、株主総会決議が不存在の場合は、いつ、どのような方法によつてもこれを主張することができるのであつて、右無効確認の請求は、前記取締役選任決議の不存在が判決で確定されることを必要とするものではないから、被控訴人の右主張は理由がない。そして、他に右各決議の不存在確認請求につき、訴えの利益があるとすべき特段の事情は、本件では認められない。

二控訴人が昭和五五年五月二六日定時株主総会を開催し、一の決議をしたとして処理されていること、被控訴人らが控訴人の株主であり、右株主総会当時における各自(及び被控訴人田中豊一の被承継人田中鍵次、訴え取下前の被控訴人東京産業株式会社)の持株数が被控訴人ら主張のとおりであつたことは、当事者間に争いがない。

当裁判所は、右株主総会の招集手続には著しい瑕疵があり、右決議が存在したとは認められないと判断するものであつて、その理由は、次のとおり付加、訂正するほか、原判決の理由説示第三項(第九丁表七行目から第一二丁裏一行目まで)のとおりであるから、これを引用する。

1  第九丁裏五行目の「合計七名」の次に「(ただし、シズ子、嘉納、川上は長坂が、藤岡は藤岡悦男が、それぞれ代理出席)」を加える。

2  同第一〇行目の「一、三の各決議」を「右決議」に改める。

3  第一一丁第五行目の「被告は、」の次に「長坂も出席した」を加える。

4  同裏二行目の「また、」から七行目の「推認できる。」を「従つて、長坂は、右株主総会の開催日時及び付議されるべき事項を予め知つていたことは明らかである。」に改める。

5  第一二丁表四行目の「全く招集通知がなされなかつたことになる。」を「控訴人からの招集通知は全くなされておらず、仮に右株主総会に長坂により代理出席されたシズ子、嘉納恵美子、川上満理子(以上三名の保有株式合計三万二〇〇〇株)と、藤岡悦男により代理された藤岡康子(同五〇〇株)については、長坂及び藤岡を通して私的に右株主総会につき知らされていたとして、これを加えるとしても、合計一〇万九〇〇〇株を保有する七名に対してだけ右株主総会の開催が知らされていただけで、その余の合計四万一〇〇〇株を保有する二四名の株主には、全く招集通知がなされなかつたことになる。」に改める。

6  第一二丁表五行目の「したがつて、」の次に「いずれにしても」を加える。

7  同末行の「一、三の各決議」を「一の決議」に改める。

三よつて、控訴人主張の資本減少、株式併合の効力について判断する。

1  控訴人の昭和五五年六月三〇日の臨時株主総会が五、六の決議をしたこと、右決議に基づき、同年八月四日に変更登記がされた本件資本減少、株式併合が実行されたこと及び右株主総会は、控訴人の昭和五五年六月一二日の株主総会で四の決議により取締役に選任され、その後の取締役会で控訴人の代表取締役に選任され、その旨の登記を経た杉本が招集したものであることは、当事者間に争いがない。そして、本件資本減少、株式併合の無効確認を求める本訴が、右変更登記のなされた日より六月内である昭和五五年一二月二七日に提起されたものであることは、本件記録上明らかである。

2  <証拠>によれば、昭和五五年六月三〇日控訴人の社屋において、東芝鋼管(当時の保有株式七万株)、三井物産(同五万八五〇〇株)、斎藤彰慶(同二〇〇〇株)、斎藤博子(同一〇〇〇株)、藤岡康子(同五〇〇株)の五名、当時の発行済株式総数一七万株の過半数にあたる一三万二〇〇〇株を保有する株主が出席し、取締役の杉本、軍司嶽吉、藤田尚司、監査役の紙本芳樹も出席して集会を開き、五、六の決議をしたことが認められ、右認定に反する証拠はない。

3  ところで、当裁判所は、控訴人の昭和五五年六月一二日の株主総会における杉本を取締役に選任する旨の四の決議は存在しなかつたと判断するものであつて、その理由は、次のとおり訂正するほか、原判決の理由説示第四項(第一二丁裏二行目から第一三丁裏末行まで)のとおりであるから、これを引用する。

第一二丁裏一〇行目の「なお、」から第一三丁表四行目の「採用できない。」までを「控訴人は、右株主総会に武藤が藤岡ら八名の代理人として出席したのは、武藤が昭和五五年六月一二日以前に藤岡ら八名とその持株全部につき売買契約乃至はその予約を締結して、その実質上の所有者になつていたからであると主張し、控訴人代表者本人尋問の結果中には、右主張に添う部分も見受けられるが、右供述部分は採用できず、他に右主張事実又は藤岡ら八名が武藤に対し、右株主総会についての代理権を授与していたことを認めるに足る証拠はない。」に改める。

4  そうすると、杉本は、控訴人の取締役に選任されたことがないのに、右株主総会の直後の取締役会で代表取締役に選任されたとして、控訴人の昭和五五年六月三〇日の臨時総会を招集したのであるから、右株主総会は、招集権限のないものの招集した違法のものであり、従つて、右株主総会における五、六の各決議に瑕疵があることは明らかである。

そこで、右各議及びこれに基づく本件資本の減少、株式の併合の効力が問題となるが、杉本を控訴人の取締役に選任した昭和五五年六月一二日の株主総会は、法律上存在したとは認められないとはいえ、発行済株式総数一七万株のうち、合計一二万八五〇〇株を有する東芝鋼管及び三井物産に口頭による通知がなされ、右両者が出席して開かれたものであることは先に認定したとおりであり、杉本は、その後に開かれた控訴人の取締役会で代表取締役に選任され、その旨の登記もなされており、しかも<証拠>によれば、杉本が控訴人の代表取締役として招集した昭和五五年六月三〇日の株主総会については、被控訴人らを含むすべての株主に対し、会議の目的が控訴人の資本額を八五〇〇万円から四二五万円に減少させること及びその方法として額面五〇〇円の株式を二〇株併合し、その金額を五〇〇円にすることにあることを明らかにし、遅くともその会日の二週間前にこれを発していること、右株主総会当日における五、六の決議が法の定める決議要件等を充たして行われていること及び右各決議の後、控訴会社は株主総会を開き、一億円の増資を決議し、その払込みを終えてその旨の登記をし、他方前記五、六の各決議に基づく資本の減少、株式の併合手続も進めたことが認められ、右認定に反する証拠はない。これらの事情に、資本減少、株式併合の決議は、これがなされると、右決議に基づき法律関係が進展していく性格のものであり、現に控訴人では、五、六の各決議の有効を前提に、新たに増資等が行われていること及び株主は第三者に近い立場を有することを併せ考えるときは、商法の基本にある外観法理、換言すれば、外観を基礎として諸般の法律関係が進展していく場合における法的安定の要請から、本件のような場合には、その株主総会における五、六の各決議、従つてこれに基づきなされた本件資本減少、株式併合は、右株主総会の招集手続に瑕疵があつても、なお有効と認めるのが相当である。

四最後に控訴人は、本訴は、被控訴人らがいずれも長坂と特別の関係にあるところから、控訴人に対するいやがらせとして提起したもので、株主権の濫用であると主張し、長坂と被控訴人ら(及び田中鍵次)との間に、控訴人主張の身分関係のあることは、当事者間に争いがない。しかしながら、本訴が右被控訴人らと長坂との身分関係から、単に控訴人に対するいやがらせとして提起されたものであることについては、これを認めるに足る何らの証拠もない。

よつて右主張は失当である。

五そうすると、被控訴人らの本訴請求中、控訴人の昭和五五年五月二六日の定時株主総会における三の決議、同年六月一二日の臨時株主総会における四の決議の各不存在確認を求める部分は、いずれも訴えの利益を欠く不適法のものであるからこれを却下すべきものであり、右定時株主総会における一の決議の不存在確認を求める部分は相当としてこれを認容すべきものであり、昭和五五年六月三〇日の臨時株主総会における五、六の各決議に基づいて実行され、同年八月四日に変更登記のされた資本減少、株式併合の無効確認を求める部分は失当としてこれを棄却すべきものであるから、これと異る原判決を主文第一項1ないし3のとおり変更することとし、訴訟費用の負担につき民事訴訟法第九六条、第八九条、第九二条、第九三条を適用して、主文のとおり判決する。

(横山長 野﨑幸雄 浅野正樹)

目録

一 決算報告書につきこれを承認する。

(二 控訴会社取締役長坂保、同藤岡悦男、及び監査役園田正治の各辞任を承認する。)

三 軍司嶽吉及び藤田尚司を控訴会社の取締役に、紙本芳樹を控訴会社の監査役にそれぞれ選任する。

四 杉本恒雄を控訴会社の取締役に選任する。

五 控訴会社の資本額八五〇〇万円を八〇七五万円減少して、これを四二五万円とする。

六 控訴会社の発行済株式総数一七万株につき、一株の金額五〇〇円の株式二〇株を無償併合して一株の金額五〇〇円の株式一株とし、発行済株式総数を八五〇〇株とする。

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